小さなお子さんを持つ方にとっては、お子さんををいつから温泉に入れていいのか悩むかもしれません。
温泉の泉質や設備環境、お子さんの個人差によって変わります。
「生後〇か月からOK」「〇歳からOK」という情報を鵜呑みにしてしまうと、こんなはずではなかったというトラブルになりかねません。
またマナー違反になってしまう可能性もあります。
お子さんにとっても、親にとっても、周りの人にとっても心地よく入浴できるための判断基準やマナーをご紹介したいと思います。
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温泉で時々見かける、乳幼児の温泉あるあるについてご紹介したいと思います。
乳幼児は大人のように熱さの限界を判断することが難しく、また赤ちゃんは自分で湯から上がることができません。
体も未発達なので体温調節ができずにのぼせて湯あたりを起こしたり、熱中症のような症状が起こることがあります。
泉質によっては肌に刺激が強い場合があり、湯ただれをおこしてしまったり皮膚疾患を悪化させてしまう恐れがあります。
また湯上がりは肌が乾燥してしまうため、普段の家庭のお風呂に比べて皮膚が荒れてしまう可能性があります。
温泉や脱衣場の床は濡れていることが多く、泉質によっては滑りやすい場合があります。
親が子どもを抱きかかえた状態でも、不意に滑って転んでしまいケガをしてしまうことがあります。
歩けるお子さんの場合でも滑って転倒してしまう可能性が高いです。
親が少し目を離したすきに、溺れてしまうことがあります。
水位が低い場所でも子どもにとっては危ないので、気をつけなければなりません。
気がついたら湯舟に大便が浮かんでいた、床に大便が落ちていた…ということも。
まだオムツがとれていないお子さんは、親が気づいていないうちに温泉や脱衣場でおもらしをしてしまうことがあります。
水遊び用のオムツをして入浴をしても、大便や小便をしてしまうと不衛生です。
一番いけないのは、それを親が隠したり知らぬ顔をすることです。
体調が悪い時や湯あたりを起こすと嘔吐や鼻血が出てしまうこともあります。
他の入浴客の方にも衛生面で迷惑をかけたり、不快に感じさせてしまうこともあります。
いつもと違う環境を敏感に感じて、お子さんが普段は何でもないことで泣いたり、感情の起伏が激しくなることがあることがあります。
一度泣き始めるとなかなか泣き止まないことが多く、せっかくリラックスをしに来ている入浴客の方にとっては大変迷惑をかけることになります。
少し大きくなったお子さんでも、声のボリュームの調整ができず、ついつい大きな声で会話をしてしまうこともあります。
また、子どもを注意する親の声の方がうるさいこともあったり、子どもへの言葉遣いが乱暴だと周りの方も不快に感じてしまいます。
湯舟にドボン!と勢いよく浸かると、周りにいる人にその反動で水圧がかかるため、不快に感じる方もいます。
静かにそっと湯舟につかるということを子どもに知らせなくてはなりません。
自分でまだ着替えることができないお子さんは親が着替えを手伝う必要があります。
体を拭いたり服を着せる作業をするのに、床いっぱいにものを広げてしまうと、周りの方が着替えられません。
脱衣場にベビーベットがない場合は赤ちゃんの場合、おむつ交換や着替える場所を確保するのが大変です。
ベビーベットがあったとしても、不特定多数の方が利用しているものなので、衛生面が行き届いているかは温泉によって違います。
場合によっては大人の荷物置き場になってしまっていることもあります。
温泉は不特定多数の方が利用するため、水虫やものもらい、性病やレジオネラ菌など様々なウイルスが存在します。
また、新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルスなどの流行性の感染症にもかかる場合もあります。
免疫力がまだ少ない小さなお子さんに感染しないように気をつける必要があります。
常に目が離せないので、親が落ち着いて頭や体を洗うゆとりがありません。
ベビーチェアなどがある場合は座らせて待たせることもできますが、衛生面が行き届いているかは温泉によって違います。
入浴客にとっては高い入浴料を払って癒しを求めて入浴しに来ている方も多いです。
静かに温泉を楽しみたいのに、子どもの泣き声が響いたり、にぎやかにされると不快に感じてしまうこともあります。
子どもを見てニコニコしてくれていても、実際は顔で笑って心で泣いて…という心境の方も多いことを理解しましょう。
温泉に入ってもよいか考えるときの判断材料についてまとめました。
温泉に入る時期としては少し厳しいかもしれませんが、このような判断材料となりました。
この判断材料に達しない場合でも、親がしっかりと責任を取ると決心できる場合や、付き添いの人がいる場合は自己判断で入浴されても良いかもしれません。
まだ大浴場は難しいかな…と思われる場合でも、こんな方法もあります。
他の入浴客の方の目を気にせず、家族でのんびりと入浴することができます。
また、連携プレーで順番に子どもと部屋で過ごして、親だけ大浴場に入りに行くこともできるでしょう。
おもらし、嘔吐、鼻血などがあった場合は衛生面の観点から、隠したり放置せずに温泉スタッフの方に報告するようにしましょう。
温泉の雰囲気だけでも味わえるようにシャワーのみ利用する、短時間だけ温泉に浸かるなど工夫するようにすると良いかもしれません。
入浴客が少ない曜日や時間帯などを温泉スタッフの方に事前に確認して、短時間だけ温泉に浸かるなど工夫する方法もあります。
乳幼児の温泉デビューをする判断基準やマナーをご紹介してきましたがいかがでしょうか?
そうは言ってもやっぱり早く温泉に子どもと入りたい!という声もあるかもしれませんね。
しかし温泉は大きくなってからでもいつでも楽しめることができます。
本当にお子さんを今の時期に入れる必要があるのかということを少し冷静になって判断すると良いかもしれません。
温泉の泉質や設備環境、お子さんの発達や個人差も配慮しながら、皆さんが心地よく入浴できるといいですね。